株式会社エナジー311は「エネルギーの見える化」機器の貸出しで、お客さまと共にエネルギーの無駄を発掘、削減を実現する省エネルギー・サービス会社です。

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弊社代表・小野村のブログです。 仕事のこと、社会のこと、個人のこと、思うところを書かせて戴きます。

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「エネマネ事業者」制度への疑問

経済産業省の補助金のスキームの中に「エネマネ事業者(エネルギー・マネジメント・システム(以下、EMS)を取り扱う事業者)」というものがあります。

エネルギー・データを管理して適正なエネルギー管理を行なうことをサポートするための事業者です。
国は、EMSを普及させるために、登録された「エネマネ事業」からEMSを導入し、「エネマネ事業」を通して省エネ設備の導入する場合、省エネ設備導入のための補助金の補助率が通常は1/3のところが1/2にする優遇措置を設けています。

弊社は、「電力見える化」機器貸出しによる光熱費削減コンサルを生業としているのですから、EMSの有効性は身をもって理解していますし、このスキームが、EMSの普及を目指すものであるとは理解するのですが、以下の3点において、疑問を感じざるを得ません。

1) 補助金申請者は、本気でEMSを求めているのか?
2) 形ばかりのエネマネ事業者が生まれないか?
3) 導入されたEMSは、有効に活用されるのか?

このスキームでは、エネマネ事業者を活用すると、1/3の補助率が1/2へと上がるために、本当はEMSには関心がないけれど、設備の更新のためにエネマネ事業者を活用するというケースが出てきます。

そうしたケースでは、EMS自体には関心の薄い事業者に導入されたEMSが有効に活用される期待は小さいでしょう。
また、設備を売りたいがための形ばかりのエネマネ事業者が生まれることも危惧します。

EMSは、ただエネルギーの使用状況が見える仕組みがあるだけでは、この有効性を活かすことができず、エネルギーの使用状況を分析し、どのようにしたら賢い使い方ができるか?の具体的提案にまで進まないと、実効あるものとはなりません。
そして、そうした作業は、エネルギーの専門技術者がいない事業者自身では、なかなかできませんし、一方、手間暇かかることですので、どこまで踏み込んだサポートをエネマネ事業者がするのかが、EMSが有効に活きるかのポイントになると考えます。
この省エネ補助金のスキームを引いた目で見つめますと、「省エネ設備を導入する。EMSを導入する。」という「モノ」さえ投入すれば省エネが進むという思考の延長線上にあるのではないかと思います。
このエネマネ事業者を活用することでの省エネ設備導入補助金の補助率優遇措置の目的が、「モノ」に付随するお金に群がる設備メーカーを潤すとともに世の中にお金を回す経済刺激政策であるというなら兎も角、地球温暖化防止や資源活用の高効率化にあるのであれば、単に「モノ」(=省エネ設備)を導入して手っ取り早くやっつけてしまおうとする安易な思考からは、期待する効果は得られないのではないかと考えます。現場を見つめ、どこに無駄があるかを考え変えてゆく「コト」への思考に変わってゆくことが、遠回りではあるけれど、現場の力を育て、引いては、本来の目的に近づく道となるのだろうと考えます

実際にやってみなければ判らないこと

スマホを学校で使うのにWiFiを設備すればすぐ繋がると思っていたのが大失敗!
という奈良市立一条高等学校の藤原和博校長の記事を読みました。
生徒のスマホを禁止せず授業で積極的に活用

(専門家である)内田洋行も富士通も気づかなかった、実際にやってみなければ判らなかったということが成るほどと思いました。

「省エネ診断」が信用されないのも似たようなところがあります。
一般に行われている省エネ診断は、机上の計算での省エネ効果を提案しますが、実際に具現化するのには、設備性能の余裕度とのトレードオフや生産性への阻害の有無など、いろいろな要素が存在します。
ところが、そうした負の要素を考慮せずに机上の計算での省エネ効果だけを提示して帰ってしまうから、お客様には不満が残る。

現場で具現化する際に、どのような負の要素が存在して、それをどのように解決するのかというところを、お客様と一緒に解決することが省エネ診断者には求められていると思います。
内田洋行や富士通を省エネ診断者に、WiFi設備を省エネ設備にオーバーラップして読んでしまいました。

お金以外のリターン

鎌倉投信の新井和宏さんの「持続可能な資本主義」を読んでいます。
多くの学ぶ点と、金融の世界とは全く異なるのですが、自分の仕事に活かせる点を発見できました。

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これは!と思った処を3つ挙げますと、
①鎌倉投信は「リターン=お金」という定義を書き換えることで、現在のフロー重視(短期利益重視)の資本主義にかわる、新しいシステムをつくろうとしている。
②リターン=資産の形成×社会の形成×心の形成
自分が投じたお金が「いい会社」を通じて社会の役に立っている。そして「いい会社」が成長し、社会が豊かになれば、受益者の心も豊かになる。
③リッツ・カールトンの元日本支社長・高野登さんの言葉「ホスピタリティを定義しては駄目だよ。ホスピタリティを標準化するとただのサービスになってしまう。ホスピタリティは、一期一会なんだ」

弊社の省エネ・サービスは、お客様のエネルギー使用状況をリアルタイムモニタリングしながら、その無駄を削減するサービス。
お客様にご説明する際、事例はご説明できても、目の前のお客様の現場でどのようなメリットが得られるかのコミットができません。
まさに、一期一会なのです。

 
しかし、お客様にとっては理解できませんから、
「設備投資ゼロで約10%の光熱費削減」ができますとご説明してきました。
でも、お客様にしてみては、どんなことで10%削減できるのか?あるいはできないこともあるのか?また、設備投資ゼロでなく投資をしてでも削減メリットを40%欲しいとか?お客様の納得を得ることが難しいです。

実は弊社の省エネ・サービスでは、他の省エネ診断とは異なる次の3つのメリットがあるのですが、目に見えるメリットである「光熱費削減」だけをアピールして、残りの目に見えないメリット2つを丁寧にご説明することは有りませんでした。
1)その場で改善のアクション → 光熱費削減を即実現します
2)改善を通して設備の原理や機能を学ぶことができます
3)モノ(安易な省エネ設備への更新)に依存しないマインドの醸成ができます

鎌倉投信さんが、「リターン=お金」ではないということをアピールするには、大変な覚悟がいっただろうと推察致します。
これから、1)に加え、2)&3)を前面に出してご説明しようかと思いました。

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省エネ診断に国が補助金を付けるのは良いことか?

地球温暖化対策のため、国は「無料省エネ診断」の補助金を出しています。
それにより、社会に「省エネ診断は無料」のマインドが醸成されています。

そうした背景から、
省エネ診断がビジネスとして成り立たず、
ビジネスとして成り立たないのでリタイアした技術者の小遣い稼ぎの場に留まり、
お客様との真剣勝負や他社との競争を通しての切磋琢磨がなされず、
サービス向上への飽くなき追求が生まれにくくなっています。

 

省エネ診断に国が補助金を付けるのは良いことか?

「省エネ診断は無料」が常識

CO2削減ポテンシャル診断という国の補助金をお客様にご紹介した。
10件ほどの省エネ対策を策定して80ページほどの報告書で提案する。
省エネ診断の実費が100万円を上限として全額補助されるというスキーム。
しかし、当然ながら消費税分は補助されない。
そこで先方から出た言葉が「消費税分は『損』をする」
提供する診断結果には消費税分(最大でも8万円)の価値すらも無いと思われているのか?と、ショックな言葉でした。
世の中には、省エネルギーセンターや地方自治体が提供する「無料省エネ診断」があり、「省エネ診断は無料」が常識化しています。
2時間ほどの現場ウォークスルーとお客様から入手した資料から頭だけで考えた「無料省エネ診断」の削減案と、実際のエネルギー使用状況を計測し、実データに基づく分析から得られた削減案は、中味が違うのですが、お客様には、それは解らないので「無料」が良いとなってしまう。