株式会社エナジー311は「エネルギーの見える化」機器の貸出しで、お客さまと共にエネルギーの無駄を発掘、削減を実現する省エネルギー・サービス会社です。

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弊社代表・小野村のブログです。 仕事のこと、社会のこと、個人のこと、思うところを書かせて戴きます。

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使われることがないから、生み出しかけて消えてしまう

前回のブログでも、糸井重里さんの「インターネット的」(PHP新書)( http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E7%9A%84-PHP%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%B3%B8%E4%BA%95-%E9%87%8D%E9%87%8C/dp/4569616143 )から「おすそわけ」について、書かせてもらいました。

糸井さんの言葉は、キラキラ光っています。

(抜粋)

使われることがないから、生み出しかけて消えてしまう。

そういう「発想」や「創造力」というには大げさすぎるような何かを、ぼくは、「クリエイティブの水子」と言っています。

(中略)

いま思っていることは、新鮮なうちに、いま言ってしまわないと、ほとんどが消えてしまうのです。

その程度のことで消えてしまうようなものはたいしたものじゃない、という言い方もできるのですが、試しに語ってみる、とりあえず始めてみることによって、アイデアやクリエイティブは膨らんだり転がったりして、大きな何かに化ける可能性があるのです。

(抜粋終わり)

工場や事業所の電力の消費状況を可視化することが、光熱費の削減に繋がる、でも「電力見える化」を導入するための予算化は難しいので、「電力見える化」機器を貸し出してお使い戴くサービスを始めました。

しかし、中々苦戦しています。

使われることがないから、生み出しかけて消えてしまう。

 利益は、まず脇に置いておいて、「使っていただく」ことを最優先とするキャンペーンを思案中です。

 

おすそわけ

「インターネット的」(PHP新書)( http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E7%9A%84-PHP%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%B3%B8%E4%BA%95-%E9%87%8D%E9%87%8C/dp/4569616143 )の中で、糸井重里さんは、「シェア」を“おすそわけ“と翻訳しています。

(抜粋)

料理なんかでも、ひとりで黙々と食べて、“ぜんぶ、独占してやるッ!”というよりは、

“ねえ、食べてごらんよ”というほうが、より楽しくておいしいでしょう。

“いや、誰にもやらん!”という人がいてもかまいませんけれど、ね。

分けあうということは、なぜかは知らねど、楽しい、と。

その「シェア」というよろこびの感覚が、インターネット的なのです。

(抜粋終わり)

わたくしが、事業の中心に置く「電力見える化」の良さを知った時の感覚が蘇りました。

 前職は大きなエネルギーを使い、省エネ法で定める第一種エネルギー管理指定工場で、法的にもエネルギー削減の義務を負っていました。

しかしながら、「もう省エネのネタがないよ」と、省エネ対策の限界を感じていました。

そうした中、「電力見える化」機器を使って、各製造設備の電力使用状況を観察してみましたところ、無駄な使い方が数多く見つけられ、関係者の創意工夫によって、ほとんどお金を掛けずに、年間576千kWhの電力を削減することができました。

「日本の製造業の省エネは、乾いた雑巾を絞るよう」と言われて久しいですが、私たちの工場は、水が滴り落ちる雑巾だったわけです。

 これらエネルギーの無駄の宝の山を探し当てて、お金を掛けずに、自分たちの創意工夫で削減効果を刈り取る喜び(お金との交換で、外部の省エネ設備メーカーから与えられた効果ではなく、自分たちの手で産み出す喜び)を、多くの方々にも味わっていただきたいと、その時に感じた感覚が、糸井重里さんの文を読んで、思い起こされました。

“ねえ、食べてごらんよ”

 実行する前からメリットを示せず「電力見える化」機器導入の予算が確保できない工場や事業者に、「貸出しサービス」という手法で、その良さを味わってもらいたいと思っております。

おばあさんの「見える化」

お盆が終わります。

先日、亡父の実家にお墓参りに行ってまいりました。

亡父の実家には、既に他界した伯父の連れ合いである伯母が暮らしています。

幸いにも、今年90歳になりますが、身体も頭も元気です。

 

伯母さんが、ちゃぶ台の上にあるお茶碗の上に載せられた

飲み終えた薬のパッケージを指さして言いました。

 

「おばちゃん、物忘れが多くなったので、薬を飲み終えたら、

空のパーッケージをお茶碗の上に置いておくんだよ。

そうすれば、『あれっ?今日は薬飲んだかな?』と思った時に

飲んだか飲まなかったかが判るだろう。」

 

このおばちゃんならば、まだまだ頭は大丈夫!!

「電力見える化」を仕事にしていますが、

おばちゃんの「見える化」には、脱帽でした。

 

 

原発の安全性は、技術的側面だけですか?

原子力規制委員会では九州電力・川内原発の再稼働に関するパブリックコメントを募っていて、本日が、その期限日となっています。

http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu140716.html

このパブコメのタイトルが気になります。

「九州電力株式会社川内原子力発電所1号炉及び2号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集について」

そして、「科学的・技術的判断と無関係な場合には、意見として取り扱わないことがあります。」と釘を刺しています。川内原発を取り巻く火山からのリスクや事故時の避難に対する住民の不安から発せられる意見を排除する意図さえも感じてしまいます。

原発の安全性とは、「科学的・技術的安全性」だけなのでしょうか?

多摩大学大学院教授で福島第一原発事故後に内閣官房参与として官邸に入った田坂広志教授が、2011年10月14日に日本記者クラブで語った「人的、組織的、制度的、文化的な安全性」という言葉が、重く迫ってきます。( https://www.youtube.com/watch?v=bMRD3p2nuuI の20分付近より)

3年経った今でも、この言葉が理解されずに、「人的、組織的、制度的、文化的」側面からの安全性の掘り下げが全く不十分に見える政府や原子力規制委員会の下で、原発が再稼働されようとしていることに、大きな不安を感じてなりません。

原子力政策や原発産業を、方向転換が容易にできない 巨大船舶に喩えられた前・原子力委員会委員長代理・鈴木達治郎先生のスライドが目に浮かびます。→このURLの4枚目のスライド http://www.gepr.org/ja/contents/20131212-01/

こうしたことを思い巡らしますと、エネルギーに関わる仕事をしていて、無力感を感じることが多いですが、「微力でも無力ではない」との言葉に励まされ、この仕事を通して1mmでも良き社会を創ることに貢献できればと思っております。

 

 

 

「エネルギー診断プロフェッショナル」の認定書が届きました

一般財団法人 省エネルギーセンターの「エネルギー診断プロフェッショナル」の認定書が届きました。これによって、省エネルギーに関して万能かと言うと、広く深い分野ですので、決してそうではないのですが、お客さまが、少しでも安心してお仕事を任せて下さる判断の一助にして下されば有り難いです。診断プロ

 

「エネルギー診断プロフェッショナル認定制度」http://www.shindan-pro.jp/examination/about/