「インターネット的」(PHP新書)( http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E7%9A%84-PHP%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%B3%B8%E4%BA%95-%E9%87%8D%E9%87%8C/dp/4569616143 )の中で、糸井重里さんは、「シェア」を“おすそわけ“と翻訳しています。
(抜粋)
料理なんかでも、ひとりで黙々と食べて、“ぜんぶ、独占してやるッ!”というよりは、
“ねえ、食べてごらんよ”というほうが、より楽しくておいしいでしょう。
“いや、誰にもやらん!”という人がいてもかまいませんけれど、ね。
分けあうということは、なぜかは知らねど、楽しい、と。
その「シェア」というよろこびの感覚が、インターネット的なのです。
(抜粋終わり)
わたくしが、事業の中心に置く「電力見える化」の良さを知った時の感覚が蘇りました。
前職は大きなエネルギーを使い、省エネ法で定める第一種エネルギー管理指定工場で、法的にもエネルギー削減の義務を負っていました。
しかしながら、「もう省エネのネタがないよ」と、省エネ対策の限界を感じていました。
そうした中、「電力見える化」機器を使って、各製造設備の電力使用状況を観察してみましたところ、無駄な使い方が数多く見つけられ、関係者の創意工夫によって、ほとんどお金を掛けずに、年間576千kWhの電力を削減することができました。
「日本の製造業の省エネは、乾いた雑巾を絞るよう」と言われて久しいですが、私たちの工場は、水が滴り落ちる雑巾だったわけです。
これらエネルギーの無駄の宝の山を探し当てて、お金を掛けずに、自分たちの創意工夫で削減効果を刈り取る喜び(お金との交換で、外部の省エネ設備メーカーから与えられた効果ではなく、自分たちの手で産み出す喜び)を、多くの方々にも味わっていただきたいと、その時に感じた感覚が、糸井重里さんの文を読んで、思い起こされました。
“ねえ、食べてごらんよ”
実行する前からメリットを示せず「電力見える化」機器導入の予算が確保できない工場や事業者に、「貸出しサービス」という手法で、その良さを味わってもらいたいと思っております。
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