昨日は、久しぶりに昔所属した山岳会の大先輩と飲む機会を頂戴致しました。
67歳になる先輩は、先週、北穂高岳岐阜側の滝谷出合から滝谷を遡行したとのこと。
「俺、滝谷遡行は初めてなんだよな。」… K2やカンチェンジュンガの無酸素登頂も果たしている先輩も意外に行っていない国内ルートがあるよう。
「いつも攀じっていた『滝谷』って滝谷全体の十分の一くらいだったんだよな。」と。
そう、私たちが滝谷に入る時、北穂高岳長野側の涸沢や前穂高岳からの連続登攀で、稜線から滝谷に一度降りて、攀じり直していたものです。
そして先輩 「ひとりで滝谷出合からの遡行をして、誰一人いない山にひとりで正対して、山のでかさ、懐の深さを改めて感じた。」と。
大会社にサラリーマンとして32年間勤め、一生懸命やったつもりだけれど、会社の事業のほんの一部分を担ってきた自分。そして、ひとりで会社を始め、全ての事に対峙している自分。
今の自分の姿と、滝谷出合にひとり立つ先輩の姿が重なりあった一瞬でありました。
コメントを残す