弊社では、省エネの各種技術を駆使して、お客様の光熱費削減のお手伝いをしていますが、省エネの技術以前に、お客様の不安を解消することが、とても大事であることと感じております。
今(2015年5月)お引き合い戴いているお客様では、15kWと7.5kW、2台のコンプレッサーを所有しておりますが、2週間前に初めてお訪ねした時、2台のコンプレッサーを同時運転していました。
調べてみますと、7.5kWのコンプレッサー1台では圧縮空気の供給量が少し足りませんが、15kWのコンプレッサーでは圧縮空気の供給量は十分過ぎるほど足りていましたので、15kWのコンプレッサー1台での運転をして戴くように致しました。
更に、15kWのコンプレッサーは古い型式ゆえに、アンロード(エア圧力が十分足りている時に、コンプレッサーは圧縮空気の吐出を停止して待機している状態)時に、圧縮空気の供給に寄与しない「待機電力」として、定格出力の55%に相当する8.2kWを消費することが判りました。
7.5kWのコンプレッサーのほんの少しの供給能力不足のために、15kWのコンプレッサーを運転しますと、8.2kWも消費するアンロード時間が長くなり電気の無駄が多いため、何とか7.5kWのコンプレッサー1台で賄えるよう、消費側の無駄を削減しようとしていた矢先・・・
先週の金曜日から、15kWと7.5kW、2台のコンプレッサーの同時運転を再開してしまいました。
2台運転の理由を現場の職場長さんにお聞きしますと、「今までは、設備の稼働台数が少なかったのですが、今日から稼働台数が増えましたので2台運転にしました。」とのお返事。設備の稼働台数が増えても、15kWコンプレッサーの圧縮空気の供給量では足りないという根拠は何もないのに?と思ったのですが、「生産現場を預かっている職場長さんにしてみれば、不安なのだろうなあ~。」と、思いました。
そこで、その不安を解消する仕組み(具体的な説明は省略しますが)を作って、職場長さんにご説明し、15kWコンプレッサー1台での運転をしてもらいましたところ、問題なく15kWコンプレッサー1台で賄えることが判り、約5kW(2千円/日相当)の低減ができました。(下添付のグラフをご参照ください)
コンプレッサーの圧縮空気の供給量が足りるか足りないかという理屈以前に、お客様の不安を解消することが大事であることを改めて感じた事例でした。
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