株式会社エナジー311は「エネルギーの見える化」機器の貸出しで、お客さまと共にエネルギーの無駄を発掘、削減を実現する省エネルギー・サービス会社です。

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レンコン生産農家の省エネにちょっと貢献

レンコン生産農家の省エネにちょっと貢献

茨城県は、蓮根の生産高が日本一。
前職の先輩の家でも蓮根を生産しています。

昨日、その先輩から電話があって、「掘り出した蓮根を洗浄するのに、井戸水を汲み上げているのだが、そのポンプ用のモーターが煙出ちゃったんだ。ちょっと見てくれないか?」

そのモータは2.2kW(定格電流:8.4A)なのに、その過電流保護には30Aのヒューズが使われていました。
新しいモーターと交換しても、これでは、また燃える可能性があるのでと10Aのノーヒューズブレーカーに交換しました。

本日になって、その先輩から、「今朝、新しいモーターが入荷して交換したんだけれど、ブレーカーがトリップするんだよな。」との連絡があり、行ってみると、バルブを全開(掃除で大量に水を放水する時)にすると13Aも流れています。(今までも、そんな状態で、30Aのヒューズは切れず、過熱での絶縁劣化が進行して、最後に焼損していたのでしょう。)

ポンプとモーターがマッチしていないのでは?と思い、ポンプを調べてみると、案の定、3800rpmで4.35kWのポンプでした。
そのポンプの駆動用に2.2kWのモーターが付いていて、話しを聞いてみると、今回が3台目のモーター焼損だそうです。

「ポンプに対してモーターの容量が、不足していますね。」
と言ったものの、それでは、先輩にとっては何の問題解決にならないし、折角、新しいモーターに交換したばかりで、容量の大きなモーターに交換するのも忍びない。

プーリー径の変更で、ポンプの回転数を落とし(ポンプの実質能力を下げ)、モーターの定格内で何とか凌げないかと考えました。
ポンプの回転数を落とすと、吐出量と吐出圧が低下します。
どの位の回転数が、実用上問題なく使えて、かつ、モーターの定格に納まるのか?いくつものプーリーを準備してテストをする訳にもゆきません。

ちょうど、自分の仕事で使う道具としてインバータを持っていましたので、インバータを接続して、従来の50Hz運転に対して、40Hzから1Hz刻みでテストをしてみました。

40Hzですと、モーター定格には十分納まるのですが、蓮根の洗浄機への水圧が0.20MPaで不充分(泥を叩き落す力が不足)。45Hzで、洗浄圧力は0.25MPaを確保し実用上問題ないとのこと、バルブを全開にした時でも、モーター電流もギリギリですが定格内に納まることが判り、ポンプの回転数をその時の3400rpmに落とすプーリー比を選定することにしました。

自分の仕事で使う道具が、先輩のお役に立てて良かったですし、もし、これで実用上問題がなければ、安易にモーター容量のアップをお勧めして増エネに導かなくて良かったです。

一般の農家では、ポンプなどが「あるべき姿」で使われていないケースも多くあって、適正な状態にしてあげるだけで、結構な省エネになるのかもしれないと思いました。
(写真のひとつは蓮根洗浄機、もうひとつはインバータ)

蓮根洗浄機

 

インバータでのテスト

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