弊社の目的のひとつは、今巷にある「省エネ診断」とは異なる省エネ・サービスを提供したいことです。
現有の「省エネ診断」は、ある前提や仮定を基に計算上で省エネ効果を算出し提案するという手法です。
一例を挙げると、各地域の年間の気温変動データを基に空調負荷を想定し、既存の空調機を高効率空調機に更新したらどれだけの省エネになるか試算して提案しています。
気象庁のデータを用いて、あたかも根拠があるように見えるのですが、これでは、個別の立地条件や各建物の断熱の状況、既存の空調設備の劣化状況や負荷状況について全くの無視です。
冷凍食品のショーケースの更新について既存設備の能力に対して同等能力で高効率機に更新したらどれだけ省エネになるかという試算書を見ながら、ある省エネの専門家なる方に、「現状の負荷状況がどうであるかを実測しないで評価なんてできないのではないですか?」と聞いたことがありますが、「元々の能力計算が不適切とは言えないから良いのだ」とのお返事でした。
でも、古い(20年物の)ショーケースなのですから、扱う冷凍食品自体も変わっているでしょうし、使い方なども当時の設計条件から変化しているでしょうし、劣化も進んでいるでしょうから、現状の負荷状況を実測もしないでよくそんなことが言えるものだと思いました。
「机上の計算」「空理空論」での「絵に描いた餅」ではなく、「食べられる餅」をご提供するのが、自分がやっている省エネ・サービスの目的のひとつです。
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